マウスピース矯正の治療期間や効果は、マウスピースの種類によって変わるため、症状やライフスタイルに合わせて選択することが重要です。そこで、日本の矯正歯科でも使用されているマウスピースの特徴、およびメリット・デメリットを解説していきます。
「インビザライン」は、歯科矯正の先進国アメリカで開発されたマウスピースです。現在100ヶ国以上で提供、利用している患者さんは400万人を超えるなど、世界で最も普及しているマウスピースでもあります。
インビザラインにおける最大の特徴は、最新の3Dコンピューターソフト「クリンチェック」を使って、治療開始から完了まで歯がどのように動くのか、細かくシミュレーションできることです。シミュレーションで得られたデータに基づき、患者さん一人ひとりに合わせたマウスピースを製作します。オーダーメイドということもあり、他のマウスピースと比べて適応症例が幅広く、装着時のストレスも少なめです。
インビザラインはオーダーメイドで製作するため、幅広い症例に対応できることが最大のメリットです。また、装着時の異物感が少なく、取り外しも簡単なのでストレスフリー。通院回数が少ないというメリットもあります。さらに、信頼性が高いことも見逃せません。
インビザライン最大のデメリットは、価格が高いことです。治療内容やクリニックにもよりますが、80万円以上かかることもあります。マウスピースの製作に時間がかかるため、治療開始が遅くなりやすいのも難点。また、1日の大半は装着しておく必要があります。
「アソアライナー」は日本で製作されているマウスピースです。そのため、日本国内では最も普及しています。
アソアライナーの特徴は、ソフト・ミディアム・ハードと種類ごとに厚みや硬さが異なっていることです。この3種類を段階的に使用しながら、素材の弾性を活かして矯正治療を行います。約1か月ごとに歯形を採取してマウスピースを作るため、少し面倒なところもありますが、その代わり治療精度は高めです。
アソアライナーは日本で製作されることもあり、歯形採取からマウスピース完成までの期間が短く、治療を早く始められることが大きなメリットです。厚みや硬さが異なる3種類を使い分けて治療するので、痛みが起こりにくいことも嬉しいポイント。また、マウスピースを製作するごとに費用が発生するので、治療回数が少ない簡単な症例なら、価格も抑えられます。
アソアライナーは1ヶ月ごとに歯形採取するので、基本的に月2回程度の通院が必要となってきます。また、重度の歯列不正など複雑な治療には向かないため、適応できる症例が限られていることもデメリットです。
「イークライナー」は韓国の矯正専門医が開発したマウスピースです。最新のコンピューターシステム(CAD/CAM技術)を使って歯形を3Dデータ化するなど、インビザラインに似ているところがあります。
最大の特徴は、歯形採取が最初の1回だけで済むことです。今後の歯の動きを予測しつつ、最初の段階で必要なマウスピースをすべて製作します。そのため、何度も歯形採取をする必要がありません。また、イークライナーもアソアライナーのように、厚さや硬さが異なる3種類のマウスピースが存在しています。
イークライナーの歯形採取は基本的に1回だけで済むため、通院回数が少なく治療期間も短縮できることがメリットです。また、治療段階に応じて3種類のマウスピースを使い分けるため、痛みが出にくいこともメリットと言えるでしょう。
イークライナーも適応できる症例が限られており、複雑な治療を行うことはできないため、症例によっては効果を得られない可能性があります。
「DENマウスピース」も日本製のマウスピースです。15年以上の実績を持っています。
DENマウスピース最大の特徴は、装着時間の短さです。また、来院するごとに歯形採取を行うので、幅広い症例に対して効果を発揮します。
DENマウスピースのメリットは、何と言っても1日における装着時間の短さです。8~10時間程度と他のマウスピースの半分以下で済む上、就寝中の装着でも問題ありません。また、適応症例が多いこと、装着時の負担が少ないこともメリットです。
DENマウスピースは1日の装着時間が短い分、全体の治療期間は長くなってしまいます。また、歯形採取は2週間ごとと頻繁に行う必要があるので、通院回数が増えることもデメリットです。
「オペラグラス」は3Dコンピューターソフトを使用しているため、精密な設計が可能です。
1ヶ月ごとに歯形採取してマウスピースを製作。3種類のマウスピースを1週間ごとに交換することで、矯正治療を行います。
オペラグラスのメリットは、コンピューターを使って製作するため、治療精度が高いことです。また、3Dデータによるシミュレーションが可能なので、治療結果を予測しやすいこともメリットと言えます。
オペラグラスは1か月ごとに歯形採取するので、月2回は通院しなければなりません。また、適応症例は前歯の乱れなど、軽度なものに限られます。
「エシックス」はマウスピースを加工した、小さな矯正装置です。1~2本程度の歯列矯正に向いています。
製作するにあたって、専用のコンピューターなどを用いる必要がないため、他のマウスピースより経済的です。
エシックスにおける最大のメリットは、価格の安さです。10万円程度で治療を受けられるケースもあります。
エシックスは部分矯正向きのマウスピースなので、適応できる症例は限られてきます。
「アクアシステム」は、部分矯正など軽い矯正向けに作られたマウスピースです。
エシックス同様、製作時にコンピューターを使わないため、リーズナブルに利用できます。
アクアシステムも価格の安さがメリットで、だいたい15万円から利用できます。また、マウスピースの交換頻度は1か月~1か月半とエシックスより少ないので、通院回数も少なめです。
アクアシステムのデメリットは、歯形採取を毎回行わなければならないことです。また、重度の矯正には向いていません。
六本木で歯列矯正をしている歯科の中で、至近距離でも目立たない透明の「マウスピース矯正」をしており、3つのクリニックを以下の4つに注目して紹介しています。
♥顎全体のマウスピース矯正を取扱っている
♥価格が安い
♥平日遅く(19~20時)まで営業している
♥駅チカ(徒歩10分圏内)